人気タレントの中上真亜子さんと一緒に、福岡・九州の“推しどころ”を巡る「ふるさと推し隊」。
今回は、福岡県朝倉市の杷木志波地区へ。山あいの斜面では、色づく柿の木々が一面をオレンジ色に染めています。ここは、全国にもファンが多いブランド「志波柿」の産地。130年続く「ゆう美果樹園」で、朝倉の柿の魅力を探りました。

130年の歴史ある果樹園

案内してくれたのは、「ゆう美果樹園」4代目・日野勇樹さん。果樹園に入ると、傾斜地に広がる柿の木々が目に飛び込んできます。
日野さんは、収穫間近のふっくらと実った柿の木を指しながら、
「この斜面と赤土が、柿にとっては最高の環境なんです」と教えてくれました。
「全部おっきい!」と中上さんも驚きです。
志波柿とは?土地が育む特別な甘さ

志波柿は、鮮やかな橙色で、しっかりした果肉と深い甘みが特徴。かつて日本農業賞を受賞し、天皇陛下献上用の柿にも選ばれました。「朝倉を代表するブランド柿」として知られ、全国にファンも多いです。
「志波の赤土は鉄分やミネラルを豊富に貯め込んでいるんで、柿が甘みを蓄えやすいんです。南向きの斜面、長い日照時間もそろっているのが志波の強みです」と日野さん。
確かに木を見渡すと、どれも大玉でつやつやと輝いて見えます。
秋王を実食!あまりの甘さにびっくり

日野さんが差し出してくれたのは、福岡のブランド柿「秋王」。近年、人気が高まっている品種です。

秋王は、富有柿と太秋柿を掛け合わせて開発された福岡県オリジナルのブランド柿。種がほとんどなく、大玉・高糖度・サクサク食感が特徴です。

中上さんが、さっそくひと口食べると…
「めっちゃ甘くて、おいしい!!サクっていう柿らしい硬さがあるのに、果実全体が甘い!」
と笑顔。

「富有柿の糖度が一般的には16~17度って言われていますが、志波で育てたこの秋王は糖度は19~20度以上いくこともあります。マンゴーみたいに甘いって言われることもありますよ」と日野さん。
日野さんが育てる柿は人気が高く、東京の老舗果物専門店でも取り扱われているそうです。
減農薬で丁寧に栽培、その味は海外へも

ゆう美果樹園は、できる限り自然に近い栽培を心掛けています。赤土の性質、斜面の光、剪定による風通しなど、自然の力を最大限に活かし、減農薬で栽培されているそうです。
「土や環境を整えると、こんなにも違うんだ」と中上さんもしみじみ。
志波柿の味は海外でも評価され、ヨーロッパや香港にも出荷されています。
大学・企業と連携した新しい挑戦も

さらに、ゆう美果樹園では、福岡大学の学生や業務用食品・酒類卸の岩田産業(福岡市)と連携し、 規格外の柿の利活用を進めるプロジェクトもスタート。
「柿は医者いらず」と昔から言われるほど栄養価が高いことに着目。収穫しても見た目や大きさの理由から市場に出ない柿を、ピューレ状に加工し、病院食として医療機関への提供することも目指しています。
日野さんは「柿の魅力をいろんな形で発信して、ひいては朝倉のブランド力にもつながれば」と話します。
甘さの奥にある、地域への思い

ゆう美果樹園では、柿だけでなく シャインマスカットや巨峰をはじめとしたブドウ、グリーンやゴールドのキウイなど、多彩なフルーツも栽培。どれも実が大きくて甘いと人気です。
「この土地には、フルーツがあって、温泉があって、まだまだ光を当てられていない魅力がたくさんある。朝倉を“通り過ぎる町”ではなく、“訪れたい町”に変えていきたいんです」と日野さん。
柿やフルーツの魅力発信を通じて、地域の人たちと連携しながら、朝倉の街づくりにも力を入れていきたいと話してくれました。
ゆう美果樹園
URL:https://owl-food.com/sellers/3699?srsltid=AfmBOopCgIN80dzCccY4OIqQ-OFUS5EVn9A5NUbRfyVb_T99WNsgNeHj






