Re:祖母が語った不思議な話・漆(7)「シロ」

私が小さい頃、明治生まれの祖母はちょっと怖くて不思議な話をたくさん聞かせてくれました。祖母の思い出とともに少しずつアップしていきます。
※「祖母が語った不思議な話」シリーズは現在も連載中ですが、サーバー変更にともない初期の話が消えてしまったので、再アップしていきます。

イラスト:チョコ太郎(協力:猫チョコ製作所)

祖母が生まれる前からシロという雪のように真っ白な犬が飼われていた。
とてもおとなしく賢く、よく言う事を聞くので皆からたいそう可愛がられ祖母も姉妹のように仲良く育った。

祖母が六歳の日暮れ時、風呂の焚き付けをしているとシロが火がついたように吠えだした。
あわてて表にまわると、これまで見た事も無い形相で、紐を噛み切ろうとしている!
「シロ、どうした?」
祖母が近づいたその時、紐を引きちぎり矢のように走り出した。

しばらくそのあたりを探してみたが見つからない。
どんどん日も落ちるし泣きそうになっていると、隣村に行っていた父親がシロと一緒に歩いてくるのが見えた。

「どこでシロを?」
「帰り道の途中から、ずっとなにかの群れがつけてきててなぁ…気配はどんどん近づいて来る。南無三と思った時にシロがやって来たんだ。すると気配がなくなってな。こいつのおかげで助かった」

父の側でシロは得意そうに大きく尻尾を振った。

チョコ太郎より

初期話が消えてしまったので、あらためて読めるようにアップしていきます。また、「新・祖母が語った不思議な話」も連載中ですので、ご希望や感想、「こんな話が読みたい」「こんな妖怪の話が聞きたい」「こんな話を知っている」といった声をぜひお聞かせください。一言でも大丈夫です!下記のフォームからどうぞ。

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