2025年10月25日(土)、「女性の健康を考える学術講演会」がTKPガーデンシティ博多(福岡市博多区)の現地およびWeb参加のハイブリッド形式で実施されました。本講演会は女性のさらなる健康と活躍を願い、福岡産科婦人科学会と大塚製薬ニュートラシューティカルズ事業部の共催で開催。診療科を問わず多くの女性医療に携わる医師が参加しました。
「女性の健康を考える学術講演会」概要
講演1「女性ヘルスケアから考える産婦人科医療~エクオールの有効性と安全性の科学的検証~」
講演1では、九州大学大学院 医学研究院生殖病態生理学分野 教授 加藤聖子先生が女性ヘルスケアをめぐる話題としてほてりや生活習慣病についてのメカニズムについて講演。
更年期症状の治療に用いられるホルモン補充療法に関する知見や、セルフケアとして大豆イソフラボン代謝物であるエクオールの有効性や安全性について解説しました。

講演2「更年期以降の女性にみられる手指の痛みやしびれ」
産業医科大学 整形外科学 教授 酒井昭典先生が更年期以降の女性に多くみられる「手の不調」である手指の痛み、しびれ、こわばりなどの症状と女性ホルモンとの関係やセルフケアについて講演。
また代表的な手の疾患である手指変形性関節症や手根管症候群、腱鞘炎について詳細な成因や病態の解説をしました。

メノポハンドとエクオール
更年期以降におこる手の不調「メノポハンド」とは
日本手外科学会では、更年期以降の女性にみられる、原因がはっきりしない手指の痛みや違和感に対し、「メノポハンド」という名称を提唱しています。違和感を覚えながらも進行すると疾患に至るケースもあり、早期発見、医師への相談が大切です。
「エクオール」とは
大塚製薬が公開している記事では、エクオールと手指の不調について次のように紹介しています。
“エクオールは大豆イソフラボンの一種であるダイゼインが腸内細菌によって代謝されて産生される成分で「エストロゲンによく似た働きをする」という特長があります。
手指の不調を抱える人にエクオール10mgを含むサプリメントを毎日摂取してもらったところ、「3か月後には6割近くの人に機能や痛みの改善が見られた」という報告があります。ただ腸内でエクオールを作り出せるのは、日本人では約5割ほどです。ご自身がエクオールを産生できるかどうかは市販のキットで検査ができますが、結果に関わらず、エクオールを活用するのも対策の一つです。”
講演を終えて
女性の健康に関する診療は、産婦人科に限らず整形外科、手外科、内科、泌尿器科、皮膚科、乳腺外科など多岐にわたります。このような背景から、日頃より女性診療に携わる医師からは今回の講演会のような診療科を横断した取り組みの重要性について声も上がっているとのこと。今後の継続的な取り組みが期待されます。
本記事に関する問い合わせ
大塚製薬ニュートラシューティカルズ事業部 九州第一支店
電話:092-262-6507
※9:30〜17:00(土日祝除く)





