友人A子の新築祝いに集まったママ友たち。おしゃれな新居で穏やかな時間を過ごしていたそのとき、思わぬ“乱入者”が現れ、場の空気が一変します。夫不在の中、突然訪ねてきたのは…なんとA子の元カレ。かつてプロポーズまでした相手の登場に一同凍りつき、SNSの怖さと平和のありがたみを痛感する一日となったのでした。
おしゃれな新居で穏やかな時間を過ごしていると
久しぶりに仲良しママ友グループで集まることになった、A子の新築祝い。子どもが生まれてからは、なんだかんだと外食も旅行も減り、気づけば「家遊びがいちばん落ち着くよね〜」という私たち。だからこそ、友達の新居でのお祝いは特別感があって、朝から小さなワクワクが止まりませんでした。
みんなでプレゼントを選んだり、「どんなおうちかな？」と想像したり。子どもを連れてドキドキしながら向かったのです。A子の家は、本当に素敵でした。北欧風の家具に、センスの良い観葉植物、子どもの絵本スペースまで完璧。キッチンのタイルや雑貨までこだわっていて、思わず「どこで買ったの！？」と聞いてしまうほど。
「マイホームって、こんなにときめくんだ…」その場にいるだけで、みんなのテンションが自然に上がります。子どもたちはリビングのキッズスペースで平和に遊び、私たちはおしゃれな手作りスイーツを囲みながらゆったりおしゃべり。
その穏やかな空気が一変したのは、チャイムが鳴った瞬間でした。
「宅配かな？」とA子がドアを開けたその先には、見覚えのある男性の姿が…。
そう、彼女の元カレだったのです。
突然の乱入者に場の空気が一変
玄関から「久しぶり」と声が聞こえた瞬間、全員の動きが止まりました。男性はスーツ姿で花束を持っていて、どう見てもお祝いムードではあるものの…。
A子は固まったまま、「え、なんで…？」と小声でつぶやきます。どうやら共通の友人のSNS投稿を見て、突撃してきたらしいのです。
しかも彼は以前、A子にプロポーズして振られたという過去の持ち主。その過去を知っている私たちは、心臓がドキドキ。事情を知らない子どもたちは無邪気に「誰ー？」と声を上げ、その純粋さが逆にこの状況のカオスさを際立たせます。
A子はわずかに震えた声で「入らないで」と告げ、彼を玄関付近で制止しましたが帰る気配がなく、その場の空気が完全に凍りつきました。
火に油を注ぐ一言
そして、事件はさらに加速します。元カレが口を開き、
「やっぱり俺、A子のこと忘れられないんだよね」と言い放ったのです。
この言葉に、その場にいたママ友全員が完全フリーズ。
「ちょっ、ここ子どもいるから！」とA子が慌てて声をかけても、彼は止まりません。
「こんなに素敵な家、俺と一緒に住んでたかもしれないのにな…」と続け、最悪な空気が漂います。
A子の顔は引きつり、その場にいたママたちは一斉に目をそらします。子どもたちは「お花ー！」と花束に手を伸ばし…それを止めるのにも必死でした。
するとそこへタイミング悪く、隣の奥さんが回覧板を持ってやってきて、玄関先で元カレと鉢合わせしてしまったのです。あろうことか近所の人にも見られてしまい、A子は後日「家にご主人以外の男性が来てた」と噂になってしまったのでした。
後日談と笑い話になった日
その後、A子は冷静に元カレを外へ送り出し、私たちは子どもたちに絵本を読み聞かせながらなんとか空気を立て直しました。今回の騒動で「SNSって怖いね」と再認識。
「投稿内容には気をつけよう！」という話になりました。
翌週、夫にこの話をしたら爆笑され
「まさかそんな展開、昼ドラよりすごいな」と言われる始末。幸い、元カレはその後連絡してこなかったそうで、一件落着です。
その後のママ会ではA子も「いま思えば、笑えるネタだよね」と、ケーキを食べながらケロッとしていました。
平和な日常ほど、ドラマは突然やってくる
今回の出来事は、SNSの怖さと、平穏な日々がどれだけ尊いかを教えてくれた気がします。ママ友グループでは今でも「新築祝い＝元カレ乱入事件」として語り継がれています。
その後、何事もなく笑い話にできてて本当によかった。次は誰かの家で事件が起きないことを切に願っております。
（ファンファン福岡公式ライター／Happymam）
