家の車を売ったお金は、“家の物”になるもの…私はずっとそう思っていました。ところが、夫の考えはまったく違っていたのです。想像もしなかった夫の言動に、私はドン引きしてしまいました。
ファミリーカーの買い替え

ある日、子どもが生まれる前からミニバンに乗っていた夫が、「軽自動車に買い替えないか?」と相談してきました。私がしばらく仕事を休んでいたこともあり、家計がちょっと厳しくなり始めていた時期のことでした。そのため、家庭のことを考えてくれたのかな?と、その時点では思っていました。
3年ほど前に新車で購入したミニバンを売って、夫が以前から目をつけていた「中古の軽自動車」に買い替えることに。ミニバンから軽への乗り換え、しかも中古車となることで、家計が少し潤うのでは…と、私は密かに期待していました。
浮いたはずのお金が入らない!?

車検や季節に応じてのタイヤ交換など、車のことに関しては、いつも夫に任せています。3年前に新車を買った時も、ほぼ夫の意見で決まりました。そのため、今回も夫が進めてくれていたのですが、浮いたはずのお金が入金されていないことが、どこかで気になっていました。
「もう少ししたら、入金されるのかな?」「あとから手渡しされるのかな?」と考える日が続いていましたが、何度も家庭用の口座を確認しても、入金された形跡がない…。そこで、夫に確認してみることにしました。
夫の言動にドン引き

「車を買い替えて、いくら浮いたの?」と何気なく聞いてみると「180万円」との答え。「そのお金って、いつ入金されるの?」と聞くと「もう入ってるよ」とサラッと言う夫。「でも、家庭用の口座に入ってないよね?」と確認すると、まさかの返事が来たのです。
「大型バイクを買いたかったから、そのお金を使って買ったんだよ。」
考えもしなかった返答に思わず「家の車を売ったお金なんだから、家のお金にするのが普通じゃないの?」と聞くと「それは、先に言ってもらわなきゃわからないよ」と半笑いで言う夫に、私は思わず絶句してしまいました。
「ツーリングは、仕事のストレスを解消するためには、なくてはならないもの。大型バイクに乗るのは、男のロマンなんだよ!」と自信満々に言い放ったのです。
開いた口がふさがりませんでした。そもそも車を売った理由は「大型バイクを買うため」だったなんて。「家計が潤うのでは?」という私のささやかな期待は、見事に打ち消されました。
男のロマンはいいけれど…

夫とは、今までもお金の価値観の違いを感じていましたが、夫の意見を覆すことも簡単ではなく…。今回は仕事のストレスを解消してもらい、モチベーションを上げてもらうために、大型バイクを購入したことをしぶしぶ認めました。
「“男”ではなく“父親”としての自覚をもってほしい」
「これからは、家族が楽しめることにお金を使ってほしい」
「ツーリングに行ったら、必ずお土産を買ってくること。そして、何よりも安全第一で、無事に帰ってくること」
夫の“男のロマン”が納車される日まで、あと少し。納車前に、私からの願望をしっかりと伝えようと思っています。
(ファンファン福岡公式ライター/いと)


