気を許せる関係であるはずのママ友との会話には、どれくらい気をつかっていますか?引っ越し先でできた“初めてのママ友”にウキウキしていた私でしたが、「成長や発達の早さ」をめぐる話題をきっかけに関係が変化していくことに…。
初めてのママ友

子どもが生まれたのを機に、それまで住んでいた都心部を離れ、郊外へ引っ越したわが家。慣れない場所で子育てをするのは不安で、知り合いがいないことによる心細さを感じていました。
そんなとき、自治体主催の赤ちゃん連れで参加できるイベントがあると知り、思い切って参加してみることに。そこで出会ったのが、ほぼ同月齢の赤ちゃんを育てるAちゃんママとBちゃんママです。
少しの年齢差など違いはあれど、全員が初めての子育てで、女の子のママという共通点があり、話し始めると子育ての悩みやあるあるトークは尽きません。時間はあっという間に過ぎ、お互いのLINEも交換。それからというものの、近所で頻繁に集まるようになり、私にとって初めてのママ友ができました。
悪気のない“報告”が気になるように…
Aちゃんママはもともと、会話のなかでわが子が新しくできるようになったことや順調に大きくなっていることをよく話してくれるタイプ。初めは、むしろ私も嬉しく思い、純粋にすごいな!と思っていました。
そのちょっとした“報告”が成長や発達の早さアピールともとれることに気づいたのは、子どもたちが1歳半になるころでした。
Aちゃんママから「二語文話せるようになったよ!」とSNSで唐突な連絡がきたり、同じ年齢くらいの子どもが集まると「うちの子、このなかで一番身長高くない?」と、周囲と競うような様子が垣間見えたりするようになったのです。
Aちゃんママに悪気がないことはわかるのですが、成長や発達の話題になると子どもたちを比べている気がして、少し複雑な気持ちになりました。
Bちゃんママからの急な告白

ある日、SNS上でBちゃんママと他愛もない子どもの話をしていると、「実はちょっと前から思ってたことがあるんだけど…。」と言われ、送られてきた内容に驚きました。
Bちゃんママは以前から子どもの成長や発達に悩むことが多く、Aちゃんママの発言に反応するたびに疲れてしまっていたといいます。最近では、Aちゃんママと少し距離を置くことも考えていると話してくれました。
私もAちゃんママの発言を気にしていましたが、Bちゃんママがこんなにも悩んでいたことには気づけませんでした。初めてのの育児を頑張るママ同士、気持ちを共有できるはずが、逆に苦しい存在になっていたことに、胸がキュッと締め付けられる思いがしました。
かといって、子どもの成長を喜び、誰かに伝えようとするAちゃんママが悪いわけでもない…。なんと返すのが正解か悩み、まずは打ち明けてくれたことへの感謝を伝えることにしました。
見つかったちょうどよい距離感

その後、AちゃんママとBちゃんママの仕事復帰もあり、徐々に3人そろって会う機会は少なくなり、それぞれと個別で会って近況報告をする関係に落ち着きました。頻度こそ減りましたが、今の私たちに心地よい距離感であることに変わりはありません。
この出来事の後、ちょっと気になった私はネットで「ママ友 NG話題」と検索してみることに。さまざまなサイトや投稿で、子どもの成長や発達、親の職業といった“避けたほうがよい話題”があることを知りました。
こんなルールがあったのか…と思いましたが、バックグラウンドも生活状況も違うママ友同士が共通の話題とちょうどいい温度感を見つけるのが難しいのは当たり前。じっくり時間をかけてお互いを知ることが大切だと感じた出来事でした。
(ファンファン公式ライター/Tonari_usagi)



