ファンファン福岡編集長が気になったことを何でも取材!ジャンルにとらわれることなく、幅広いテーマで現場から発信していきます。今回は「天神住友生命FJビジネスセンター」に行ってきました!

オフィスビル最上階が「ととのう」空間
〝天神ビッグバン〟によるビルの建て替えが進む福岡市・天神で、最高層の高さが地上113mと最も高くなった「天神住友生命FJビジネスセンター」。働くだけでなく、とにかく休養することを重視する共用エリア「Reboot!」が話題になっているそうです。
ゴルフ練習場や昼寝場所まで

一番の目玉は、最上階の24階にあるサウナ。入居テナントで働く人専用で、オフィスで張り詰めた心をゆっくりと緩める時間を過ごせそう。屋上の露天エリアにはよく冷えた水風呂があり、空を見上げながらの休憩もできます。愛好家同士であればテナントの垣根を越えた交流も生まれるかもしれません。これは「ととのう」こと間違いなしでしょう。

4階には「シミュレーションゴルフ」ができる場所も。大きなスクリーンに向けてゴルフボールを打つと、まるでコースを回っているような臨場感を味わえます。開発した福岡地所の担当者は「肩書を忘れてフラットに話せる空間にしたかった」と話していました。

この他、自転車に乗るようにして有酸素運動ができるフィットネスバイクがある部屋も。前方には大型スクリーンがあり、映像が映し出されるので楽しみながら運動できそうです。

近くにある「ナップルーム」にも驚かされました。ナップとは昼寝や仮眠を意味します。オフィスに居ながらにして堂々と昼寝をするための場になっているのです。薄暗く静かな個室空間にはリラックスできそうな椅子があり、誰にも邪魔されずに眠れます。ただし、長時間寝てしまわないよう、利用はさすがに「30分まで」と決められていましたが…。
ウェルビーイング重視の傾向

他にも、体を鍛えるジムやヨガルーム、会議室が並ぶエリアがあります。ビジネス書などがそろうライブラリーもあり、さまざまなニーズに対応。まさに至れり尽くせりです。働く人のウェルビーイング(心身が満たされた状態)を重視する企業が近年、特に増えていることが背景にあるようです。オフィスビルが増え、競争が激しくなっているのも理由と思われます。

ビルが開業した9月3日時点で、「入居テナントは8割以上が決まっている」(担当者)とのことでした。コロナ禍で業務や会議のオンライン化が進み、オフィス面積を縮小した企業もありましたが、最近では実際に出社して働く人が戻り、オフィスを再び拡大する需要が活発になっています。点在する拠点をまとめるための受け皿にもなっているそうです。

コロナ禍を経験し、働く人たちにとって、ひと昔前では考えられなかったような、充実した設備が整いつつある最新のオフィスビル事情。福岡地所の榎本一彦取締役ファウンダーは「天神で一番美しいビルになった。(他社が建設する)近隣のビルもできれば東京・渋谷のようになる」と開業式典であいさつしました。皆さんの職場はいかがですか?


