わが家の双子の息子たちは3歳でしたが七五三の撮影をすることに。写真スタジオで、かわいい写真を撮ってもらえるのを楽しみにしていたのですが、そうはいかないのが、この年齢…。しかし、一番いい表情が撮れたタイミングがあったのです。
息子たち、3歳の七五三
私が住んでいる地域では、男の子の七五三は5歳のみ行う家庭が多いです。5歳の格好いい「袴姿」も楽しみでしたが、3歳という、まだかわいい時期に「お揃いの被布」を着せて写真に残したいと考え、わが家では3歳でも七五三をすることにしました。
写真スタジオで衣装を借りようとしましたが、お揃いのものや色違いのものどころか、男の子用の被布が置いてある店も、なかなか見つかりませんでした。そのため、ネットで色違いの被布をレンタルできるお店を探し、スタジオに持ち込みで撮影することにしました。
トラブルだらけの写真スタジオ撮影

写真スタジオに到着すると、いつもと違う雰囲気に緊張気味の息子たち。着付けをしながら、スタッフのお姉さんたちが笑わせたり、声を掛けたりして、和ませてくれました。
しかし、双子の兄は、草履は履かないわ、カメラの後ろで見ている私の元へ何度も駆け寄ってくるわ…で、撮影がなかなか進みません。双子の弟は、何とか撮影できたものの、下唇をグッと噛んだ引きつり笑顔。千歳飴は、何度直しても斜め持ち。
カメラの後方で必死に笑わそうとする私と夫。スタッフの代わりについつい指示を出したくなるような…もどかしい気持ちで撮影を見守っていました。
想像していた「3歳のかわいい七五三」の写真撮影とはほど遠く、神社への参拝の予定時間もあるし、レンタル衣装は今日までしか借りられないし…どうしたら良いものかと、諦めムードになってしまいました。
諦めムードがスタッフの機転で…

すると、スタッフの方からある提案が。
「2人の気分を切り替えるために、先に神社へお参りに行き、その後、もう一度撮影してみませんか?」
思ってもいなかった提案に驚きました。それでもダメなら諦めようと、提案を受け入れ、撮影後に行く予定だった神社へ先にお参りに行くことになりました。
神社へ到着すると、広々とした境内で、スニーカー姿のまま楽しそうに手をつないで歩く息子たち。「双子ちゃんじゃない?」「かわいいー」と参拝に来ている見知らぬ方々からの声も耳に入らない様子で、本殿へと進んでいったのでした。
お参りを済ませた後は、朝からの撮影でお腹がペコペコだった息子たち。コンビニで買ったあんぱんを車の中で渡すと、満面の笑みで顔を見合わせ、美味しそうに頬張っていました。
スタジオに戻って撮影が再開されると、まるで別人かのような双子の兄。大きな口を開けて笑ったり、持とうとしなかった番傘をさしてニコニコだったりと、たくさん褒めちぎってもらいながら、スムーズに撮影を終了することができました。
一番のベストショット!

トラブル続きだったスタジオでの写真撮影。大変な思いをして、無事に撮れた写真は、どれもステキな仕上がりでした。あの時のスタッフの方からの提案には、感謝の気持ちでいっぱいです。
しかし、あんぱんを食べている時に私がスマホで撮った写真が“一番いい表情”だったのは、ここだけの話です。
息子たちの記憶にはおそらく残らないであろう3歳の七五三ですが、ふとした何気ない一枚が、私には色あせることのない思い出となりました。
(ファンファン福岡公式ライター/いと)


