ある日、念願のマイホームの庭で穏やかな時間を楽しんでいた私。しかし、その時間はお隣さんのあり得ない行動で一瞬にして壊されました。その信じられない出来事をお話しします。
念願の庭づくり

マイホームを建てて数カ月。ようやく落ち着いた生活が始まり、念願だった庭づくりにも夢中になっていました。
季節の花を植えたり、家庭菜園でトマトを育てたり。休日には夫と一緒に土いじりをして、「この庭を作ってよかったね」と笑い合う。そんなお気に入りの空間ができあがっていました。
突如、目を疑う光景が

ある日、私はテラスに置いた椅子で、お茶を飲みながら花壇を眺めていました。穏やかで満ち足りた時間のはずでしたが、ふと視線を上げた瞬間、私は目を疑いました。
隣に住むご老人がなんの断りもなく門を開け、まるで自分の家の庭であるかのように入ってきたのです!足取りは堂々としていて、一切の遠慮がありません。
私はカップを持ったまま固まり、頭の中で「え、どういうこと?なんで入ってくるの?」と繰り返していました。
つい数秒前まで、私は静かな昼下がりを楽しんでいました。風に揺れる花々を眺めながら、お気に入りのテラスで幸せを噛みしめていたのに、その時間はあっけなく壊されてしまったのです。
自分の庭で過ごしているのに、気付けばそこにお隣さんが勝手に立っている…。「夢でも見てるのかな」と思いたくなるほど、現実感がありませんでした。
あり得ない理由に怒り爆発!

「花を見せてもらうだけだから」とご老人は軽く言いました。笑顔すら浮かべていましたが、私にはその言葉が信じられませんでした。
「見せてもらうだけ?」だから何だというのでしょう。こちらはお願いされた覚えもなければ、許可した覚えもありません。大切に育ててきた庭に、勝手に入ってきて「ちょっと見たいから」などと平然と言える神経が理解できませんでした。胸の奥がカッと熱くなり、思わず声を張り上げました。
「ここは私の庭です!勝手に入らないでください!」ご老人は一瞬驚いたように立ち止まりましたが、その顔には「大げさだな」という色が浮かんでいました。
さらに続けて、
「驚かせて悪かったねぇ。花がきれいだからちょっと見たくなっただけなんだよ」そう笑いながら言うのです。私は耳を疑いました。驚かせてしまったとかきれいだからとか、そんなことは一切関係ありません。勝手に入ってきた事実こそが問題なのです。
「本当にやめてください。いくら顔見知りでも怖いです!」怒りと戸惑いで声が震えました。すると、ご老人はバツが悪そうに笑い、何も言わずに門を出て行きました。
きっぱり線引きを

それ以来、お隣さんが庭に入ってくることはなくなりましたが、私の中には怒りと恐怖が残りました。
他人の庭に無断で入るなんて、常識があれば考えもしないはずです。それを「花がきれいだから」「ちょっと見たかったから」といった理由で正当化できると思っていること自体、理解できません。私からすれば、それはもう不法侵入と何も変わらない行為です。たとえ悪気がなかったとしても、他人の敷地に勝手に足を踏み入れるのは非常識以外のなにものでもありません。
せっかく気に入って建てたマイホームと庭を大切に守っていくためにも、非常識な行為にはきっぱりと線を引き、毅然とした態度をとる必要があるのだと痛感しました。
(ファンファン福岡公式ライター/ぴち)


