【インタビュー】福岡市出身の奈緒さんが主演を務める舞台「WAR BRIDE」9/13~@久留米シティプラザ

1951年、20歳で米軍兵士と結婚し渡米した日本人女性の人生を描く舞台「WAR BRIDE ―アメリカと日本の架け橋 桂子・ハーン―」。福岡市出身の俳優・奈緒さんが主演を務める注目作で、東京と兵庫の公演で大きな反響を呼びました。その福岡公演が9月13日(土)と14日(日)、久留米シティプラザ ザ・グランドホール(福岡県久留米市)で開催されます。公演を目前に控えた奈緒さんに、作品への思いなどを福岡市内で聞きました。
画像提供:RKB毎日放送

目次

「桂子さんの物語を1人でも多くの人に伝えたい」

撮影:田中亜紀

「WAR BRIDE ―アメリカと日本の架け橋 桂子・ハーン―」は2023年にTBSドキュメンタリー映画祭で上映された「War Bride 91歳の戦争花嫁」を原案に、骨太の社会派作品で知られる劇団チョコレートケーキの脚本家・古川健さんと同劇団主宰で演出家の日澤雄介さんが舞台化。現在94歳で米国に暮らす桂子・ハーンさんの幼い頃から現在までを奈緒さんが演じます。

―今作に出演することになったきっかけを聞かせてください。

舞台の桂子さん役をとのお話をいただいてドキュメンタリー映画を拝見し、桂子さんの人生と戦争花嫁という言葉に初めて出合いました。この物語を1人でも多くの人に伝えたいと思い、出演を決めました。

撮影:田中亜紀

―桂子さんに会いに行かれたそうですね。

今年1月、桂子さんに会いにアメリカに行きました。桂子さんはとてもすてきで、生きていく上で目標にしたいと思える方です。どうして今の桂子さんにたどり着いたのか。日本に戻って改めて脚本を読み、私が舞台で桂子さんの人生をたどることで、皆さんに届けられるんだなと思いました。

―桂子役にはどのように取り組みましたか。

桂子さんが大切にしている「全ての人を愛する」という思いに、ちゃんと向き合わなければいけないというのが一番のテーマでした。そのためには、自分のことも愛さなければいけないと思いました。稽古に入ってからの1カ月間で、自分を愛するというのは大きな壁だったんですが、カンパニーの皆さんも一緒に考えてくださった。桂子さんの言葉として何を残したいのか、何を伝えていきたいのかを、みんなで考えていろいろな話し合いを重ねて、せりふも生き物のように変わっていきました。

撮影:田中亜紀

「福岡の皆さんにこの作品を届けられるのが幸せ」

撮影:田中亜紀

―ウエンツ瑛士さん、山口馬木也さん、占部房子さん、高野洸さんとの共演はいかがですか。

(フランク役の)ウエンツさんはいつも隣にいてくれて、私自身が桂子さんとフランクさんの関係性を確かなものとして自分の中で感じられたので心から感謝しています。(父親役の)馬木也さんは食事の時にこの作品についてや役者の先輩としていろいろな話をしてくださって。とっても純粋な方だなと思います。馬木也さんと(母親役の)占部さん、大先輩のお2人には“自分の純度を守り抜いてきた”という背中を稽古場でたくさん見せてもらえたので、自分の胸の中に大切に刻んで生きていきたいと思っています。久留米市出身の高野くんは最初から親近感があって、とても素直で真っ直ぐな方。今回のジャーナリスト役にぴったりだなと思いました。福岡に帰る喜びを分かち合える人がいてうれしい。

撮影:田中亜紀

福岡公演への思いを。

「お芝居がやりたい」と願っていた私の背中を「東京に行って、頑張っておいで」と押してくださった方が福岡にいたからこそ、東京で頑張れました。福岡に帰ってきて、みんなで作ったこの大切な作品を届けられるのは本当に幸せです。

―本作のテーマである「真実の愛」と重ねて、福岡のファンにメッセージを。

本当に福岡が大好きで、心から愛しています。きっと福岡の皆さんもそうだと思います。まずは自分の愛する場所と、自分の愛する人たちをどうやったら守れるのかということを、皆さんと一緒に改めて考えられる作品で福岡に帰ってこられてとてもうれしいです。私たちが思う以上に何かを受け取っていただけるのではと、すごくワクワクしています。皆さんの感性だけ持って劇場に足を運んでいただけたら、それ以上に幸せなことはないです。劇場でお待ちしています!

撮影:田中亜紀

■ストーリー■ 第2次世界大戦後、連合国軍占領下の日本で米軍兵士フランク・ハーンと恋に落ちた桂子は、1951年に20歳で結婚し、渡米。「WAR BRIDE(戦争花嫁)」と呼ばれた。米軍兵士と歩いているだけで娼婦と呼ばれることもあった時代に、彼女はなぜフランクと結婚し海を渡ったのか。さらに米国で受けた人種差別をどう乗り越えたのか。1人のジャーナリストが、激動の時代を生きた桂子の人生をたどる。

「WAR BRIDE ―アメリカと日本の架け橋 桂子・ハーン―」

日時:9月13日(土) 13:00/18:00
    14日(日) 13:00
場所:久留米シティプラザ ザ・グランドホール(福岡県久留米市六ツ門町8-1)
料金:S席11,000円、A席7,000円、U-25(引換券)5,500円 ※税込み
※未就学児入場不可 ※U-25は観劇時25歳以下対象、要証明書
問い合わせ:キョードー西日本
電話:0570-09-2424
作品URL:https://www.warbride-stage.com

※会場で当日券販売

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