<義母の神対応>妊娠中に涙した、思いがけない一言とは…

妊娠初期、つわりで動けず自分を責めていた私。誰にも頼れず涙する日々の中、義母からの一本の電話が心を救ってくれました。「無理しないでね」という優しい一言が、私の気持ちをそっと包み込み、前を向く力をくれたのです。

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妊娠初期のつわりで動けない私

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 妊娠がわかって嬉しい気持ちはあったものの、現実は甘くありませんでした。初期からつわりがひどく、吐き気で食べられず、立っているのもしんどい毎日。洗濯物がたまっていくのを見てはため息をつき、シンクには使い終わった食器が残されたまま。片づけたいのに動けない自分がもどかしくて仕方ありませんでした。

 「もっと頑張らないと」と自分を責めるばかりで、心も体もボロボロになっていました。誰かに頼る余裕もなく、ただ布団の中で一人涙する日々。「私ってなんてダメなんだろう」と、自分を追い詰めていました。

義母からの電話

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 そんなある日の午後、義母から電話が… 正直、少し身構えました。「ちゃんとしてないって思われたらどうしよう…」そんな不安が頭をよぎったからです。でも電話に出ると、義母の声はとても優しく柔らかく響きました。

 「大丈夫? つわりでしんどいって聞いたけど、何かできることない?」その言葉だけで、張り詰めていたものが少し緩んだ気がしました。私の体調を気にかけてくれている。それだけで心がほんのり温かくなったのです。

「無理しないでね」と言われ、涙が溢れた瞬間

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 その後も義母は、ゆっくりと私のペースに合わせるように話してくれました。
 「家のこと何もできなくて…」と、ふと漏らした私の言葉に義母は、一瞬沈黙したあとに優しく、こう言ったのです。

 「無理しないでね。家事なんて今はどうでもいいから。赤ちゃんと自分をいちばん大事にしてね」その瞬間、涙があふれて止まりませんでした。何もしていない私を否定するどころか、「大事にして」と言ってくれる人がいる。それがこんなにも胸に染みるなんて、自分でも驚きました。

 そのときの義母の声は、決して押しつけがましくなく、ただ静かで、深い思いやりに満ちていました。きっと電話の向こうでは、私の顔を思い浮かべながら、言葉を選んでくれていたんだと思います。涙で言葉が詰まり、何度も鼻をすすりながら「ありがとう」と繰り返す私に、義母は
 「泣かないで… でも泣いてもいいのよ」と穏やかに微笑むように言ってくれました。

 画面越しではないのに、義母の表情がはっきりと浮かぶようでした。そのときの私は、すがるような顔をしていたんだと思います。それでも「責めずに寄り添ってくれる存在」がこんなに救いになるとは思いませんでした。周囲には夫も友人もSNSでつながる人もいました。でもそのとき私を一番救ってくれたのは、思いもよらなかった義母の一言だったのです。

心の支えに気づく

 あの日の電話以来、不思議と気持ちが軽くなりました。あのあともつわりは続いていたけれど「私はダメなんかじゃない」「赤ちゃんを守ることが、今の私の役目」そう思えるようになったのは、義母のあの一言のおかげでした。誰にも言えずにいた弱さをまるごと受け止めてくれる存在。それは、物理的な助けよりもずっと私の心に響いたのです。

 義母の「無理しないでね」は、今でもふとした瞬間に思い出す言葉です。妊娠中だけでなく、育児で疲れた日や自信をなくしたときも、その言葉が心の支えになっています。言葉は見えないけれど、深く刺さることもあればそっと包んでくれることもある。義母のひとことは、まさに私の心をそっと包んでくれるような温かさがありました。

 今では2人の子どもを育てる日々の中で、あの日の義母の言葉のありがたさを改めて実感しています。もし同じように悩む誰かがいたら、あのとき義母が私にかけてくれたように私もそっと寄り添える人でありたいです。

(ファンファン福岡公式ライター/えリッチ)

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