「味ぽん」のルーツは福岡に!アジフライにかけたら実は抜群の相性って知ってた?

 多くの家庭の冷蔵庫に入っている調味料「味ぽん」(ミツカン)。鍋物から和風ハンバーグ、餃子まで、さまざまな料理で大活躍ですが、実はそのルーツが福岡にあるってご存知でしたか?

 そんな福岡と深い縁のある味ぽんが今、「アジフライには実は“味ぽん”が一番合う!」という新しい提案を仕掛けています。アジフライといえば、ソースかタルタルか…。この長年の論争に、まさかの第3勢力、いや“本命”の登場となるのか!? ミツカンの担当者・土居和弘さんに話を聞きました。

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「味ぽん」は“博多の水炊き”をヒントに生まれた!

味ぽん(提供:ミツカン)

 ミツカンによると、昭和30年代までは、味付けポン酢は一般家庭にはそれほど普及はしていませんでした。そして、ミツカンの7代目社長・中埜又左エ門氏が福岡を訪れた時のこと。取引先との宴席で、名物「博多水炊き」と出合いました。そこで提供された手作りのぽん酢のあまりの美味しさに衝撃を受け、「なんとか全国の家庭でも、この味を鍋用調味料として味わってほしい!」と強く思ったそうです。

 この熱い想いがきっかけとなり開発がスタート。そして1964年、ついに「ミツカン ぽん酢<味つけ>」が誕生しました。これが、現在の「味ぽん」の原型です。

 私たちの食卓でもお馴染みの一本が、福岡の食文化から生まれたと知ると、なんだか誇らしい気持ちになりますね。

鍋から万能な調味料へ。時代と共に歩んだ「味ぽん」の変化の歴史

 「味ぽん」は当初こそ鍋物専用調味料として発売されましたが、60年超の歳月をかけて、日本の食卓の変化と共にさまざまな活用法を提案してきました。

 1960年代に「水炊き」の友として鍋の定番になると、1980~1990年代には「餃子」「おろしハンバーグ」のお供として食卓に浸透。2000年代には、さんまの塩焼きに「味ぽんと大根おろし」を合わせる食べ方が広まり、つける・かける調味料として定着しました。

 さらに2010年代からは、味ぽんだけで味が決まる「鶏のさっぱり煮」が人気に。鍋専用から、つけかけ、そして調理の味付けまでこなす万能な調味料へと、時代に合わせてさまざまな提案をしてきたのです。

 実は、60年超の歴史の中で、味が改良されているんだとか。消費者に気づかれないように少しずつ、時代に合わせて美味しさを追求してきた結果、今の「味ぽん」があるんですね。

そして2025年、なぜ今アジフライ?最強タッグ説

ファンファン福岡編集部撮影

 そして2025年、ミツカンが九州に向けて提案しているテーマが「アジフライに実は味ぽんがあう。」です。

 この組み合わせのきっかけは、近年のアジフライブームでした。長崎県松浦市が“アジフライの聖地”を宣言して盛り上がりを見せ、さらに東京・福岡・長崎各地で専門店も続々とオープン。

 そこに目をつけたのが、「どんな料理にも味ぽんを試す」というミツカンの九州チーム。「アジフライにアジ(味)ぽん…語呂もいいし面白いかも?」という遊び心から企画がスタートしたそうです。

 しかし、この直感が確信に変わったのが「味覚AIセンサーレオ」での検証。AIがアジフライとさまざまな調味料の相性を診断した結果、なんと「味ぽん」が97.3点という高得点をたたき出し、タルタルソースやソースを抑えて1位となったのです。(※)
(※)味覚センサーレオ調べ 【調査期間:2023年1月】 、松浦産の冷凍アジフライを分析。(参照元:ミツカンの公式サイト)

味覚センサーレオでの検証結果(提供:ミツカン)

 「揚げ物の油っぽさを、柑橘のさっぱり感が“キレよく”リセットしてくれる。さらに、九州の新鮮なアジのうまみや衣のサクサク感を引き立ててくれるんです」と土居さんは熱く語ります。

 複数枚食べるなら、1枚は定番のソースやタルタルで、そして2枚目は味ぽんで「味変」を楽しむのもいいかもしれません。アジフライを存分に楽しむ新しい選択肢となりそうです。

「アジフライに味ぽん」は広まるか?

写真の一部を加工(ファンファン福岡編集部撮影)

 この「アジフライ×味ぽん」を、味ぽんのルーツともなっている福岡から広めたい―。そんな想いを込め、ミツカンは西鉄福岡(天神)駅で駅広告を展開中です。

提供:ミツカン


 駅のコンコースには、SNSなどでの募集から選ばれた「とうもろこしの粒の数は、実は偶数」「仕事帰り、まっすぐ帰るつもりが実はラーメン屋に吸い込まれがち。」といった、「実は」な話がずらり。その中に、「アジフライに実は味ぽんがあう。」というメッセージが掲出されています。

 「福岡の水炊きやもつ鍋のように、いつか九州のおもてなし料理としてアジフライが定着し、その食べ方の選択肢に味ぽんが当たり前のように加わってくれたら」と土居さん。

 福岡の「博多水炊き」をヒントに生まれ、日本の食卓に寄り添い続けてきた「味ぽん」。今度は福岡から新しい食の楽しみ方を提案しています。
 
 この原稿を書いていると、だんだんとアジフライが食べたくなってきました! みなさんもぜひ「アジフライに味ぽん」試してみてくださいね。

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