隣人の男性はヘビースモーカー。いつも外をうろつきながら煙草を吸っています。ある時から、自宅の前や駐車場付近で吸い殻が何本も見つかるようになり、長女が遊んでいた砂場からも吸い殻を発見しました。犯人探しのため潜んでいた私は、隣人の犯行を目撃! 再発防止のため、私が取った対策とは…。
隣人による小さな嫌がらせ

隣に住む男性は離婚歴があり、年齢は30代くらいの公務員でした。24時間勤務した後2日は在宅という勤務体制で、ヘビースモーカーだったため、在宅の日はよく外で歩き煙草をしていました。
私たちが引っ越して来た当初、ウチの車にホースで水をかけたり勝手に庭に入ったりする事が数回続きました。
「何かありましたか?」とやんわり尋ねると行為はなくなりましたが、今度は私たちが外に出ると行動を監視する様に窓からがっつり覗いていたり、家から出て来て歩き煙草で私たちの前をウロウロしだすことが増え、正直気味悪いなと感じていました。
増えていった吸い殻

長女が2歳くらいの頃、玄関先の庭にプラスチックコンテナに砂を入れた簡易砂場を置いて遊ばせていたのですが、そこで遊びだすと決まって隣人がウチの前まで歩き煙草をするように。長女に煙草の煙を吸わせたくなかった私は、隣人がうろつきだすとそのまま散歩に出かける、といった対策をとっていました。
ある日家の前の道路を掃き掃除していると、煙草の吸い殻が3本落ちていました。その時はあまり気にも留めず拾って捨てたのですが、次の日家の前に捨てられていた吸い殻は、4本に増えていました。それから毎日本数が増えていき、ついに10本にまで到達。
さすがにおかしい… と思いながら拾っていると、自宅の駐車場前に置いていたカースローブ下の端から、白い紙クズの様なものが目に入りました。何だろうと上げてみると… その下には10本以上の吸い殻が!
その光景に愕然としていると、砂場で遊んでいた長女が白い紙クズの様なものを持って
「これなあに?」とやってきました。それは吸い殻でした。
「どこにあったの?!」と聞くと
「ここ」と砂場を指差す長女。
犯人はあの人物
家の前だけでなく砂場にまで捨てられていた1本の吸い殻。わざわざウチの庭に侵入して捨てたようです。怒りで頭がいっぱいになった私は、次の日朝から玄関に潜んで小窓から庭を伺い、犯人探しをすることに。
数時間後、歩き煙草でウチの前をうろつき始める例の隣人、左手には銀色の灰皿を持っています。「いつも灰皿なんか持ち歩いていたかな」と思って見ていると… 隣人は灰皿の中身をウチの門前に撒き、カースローブを上げてその下にも吸い殻を捨て始めました。
そして周りを気にしながらウチの庭に足を踏み入れると、吸っていた煙草の火も消さずにポイっと砂場に捨てたのです。全て捨て終わった隣人は、庭を出て自宅の方へと歩き出しました。すぐに飛び出して文句を言いたかったのですが、仕返しやトラブルへと発展するのも怖く、けれどもし火が付いたままの吸い殻を長女が手にしたり、最悪火事へと発展してしまったら… と思った私は、勇気を出して震える手で玄関ドアを開けました。
理由が分からない嫌がらせ

庭に出た私は、なるべく自然な感じで掃除を始めました。隣人は自分の家の前で新しい煙草に火をつけながら、こちらを見ています。砂場に捨てられた吸い殻に今気付いたという感じを装いながら
「また砂場に吸い殻が捨てられてる! 隠し付けた防犯カメラに犯人が映ってるかな。警察署に持って行こう」と言ってみました。
するといつもならまたうろつきだす隣人が、慌てて家の中へ入っていきます。やはり職業柄もあってか「警察」というワードが出るとマズイのでしょうか、それから吸い殻が捨てられる事はなくなったのでした。しかし、その後も相変わらず歩き煙草や、家の中からウチの様子を見ている事は続きました…。
数年後、隣人は再婚し新しい家族ができると、わが家に対する態度が柔和になり、歩き煙草でうろつくこともなくなりました。当時どのような理由で私たちに嫌がらせをしていたのかわかりませんが、今でも庭掃除をする時あの出来事を思い出してしまい、嫌な気持ちになります。
(ファンファン福岡公式ライター/どりもあ)


