4歳の娘と初めての親子おそろいコーデの浴衣で夏祭りへ! しかし慣れない下駄と帯、真夏の暑さと人混みで親子そろって大ピンチ。楽しみにしていた屋台にたどり着く前に、まさかの5分で撤退。“見た目重視のかわいい浴衣”が招いた落とし穴とは?
初めての浴衣でウキウキ気分!

ネットショップで見て一目惚れした紫色に白い花柄の可愛らしい浴衣。4歳の娘とおそろいにしたくてすぐにポチッと注文しました。
「今年は親子でおそろいコーデにしようね!」と娘と約束して、2人で鏡の前に並んで浴衣をあててポーズを取ってみたり、髪形を考えたりしていました。
いざ出発!でも歩きにくい?
当日、せっかくだからと張り切って美容院で髪をアップにしてもらい、娘の髪にも可愛い髪飾りをつけて準備しました。ヘアセットと一緒に浴衣の着付けもプロにしてもらい、浴衣を着て、下駄を履いて、いざお祭りへ!
だったはずなのですが、玄関を出た瞬間に娘が
「ん? 歩きにくい…」とぽつり。娘はこの日が下駄デビュー日。下駄なんて普段履いたことはなく、歩幅も狭く、娘は
「ママ、足が痛い〜」と私の手をぎゅっと握ってきます。私は帯がきつくて呼吸もしづらく、
「えっ、これでお祭り歩くの大丈夫かな?」と出発前から内心すでに不安モードになっていました。
人混み+暑さで大ピンチ!

そして会場についた瞬間、私たちを待っていたのは想像を絶する試練でした。午後6時、まだ太陽がギラギラと照りつける中、祭り会場はすでにすれ違う人の肩がぶつかるほど人であふれかえっていました。
浴衣の生地は思った以上に厚く、普段着慣れない長袖に締め付けられた帯のお腹周りから、汗がにじみ出てきます。背中に汗が流れ落ちていて、メイクもヨレヨレに…。
娘を見ると、すでに顔が真っ赤になっていて、もっと大変そうでした。慣れない下駄で歩くうちに足の指が痛くなったのか、ついに「痛い、痛い」と泣き始めてしまいました。抱っこをしようとしても、帯で締め付けられた私の体は思うように曲げることができず、いつものようにスッと抱き上げることができません。さらに、娘の体重がいつもより重く感じられ、腰に負担がかかります。
人混みの中で立ち止まるわけにもいかず、汗だくになりながら歩く私たち。周りの人たちはみんな笑顔で屋台のごはんを食べたり、ゲームを楽しんでいるようでした。でも私たちはただただ暑さと人混みに揉まれて、体力も気力も削られ続けるばかりでした。
娘は浴衣も髪も汗でびっしょりになり、ベタベタ。しまいには「浴衣を脱ぎたい〜」とさらに不機嫌になってしまいました。私の浴衣もシワだらけで、髪型も崩れ、もう限界が近づいているのを感じました。
わずか5分で「帰りたい…」

そして、屋台が見え始めたその時、
「ママ、もう帰りたい…」と、娘が泣きながら訴えてきた時、私も同じ気持ちでした。
楽しみにしていた焼きそばも、りんご飴も、金魚すくいも、全部諦めることにしたんです。お祭り会場に着いてから、わずか5分での撤退でした。帰り道に娘が小さな声で
「次は普通の服がいい」と言ってきた時、私も心の中で深く頷いていました。
家に帰って浴衣を脱いだ瞬間の開放感は忘れられません。可愛さだけで選んだ浴衣でしたが、子供が快適に過ごせることの大切さを痛感しました。
夏祭りは楽しい思い出を作る時間。次回は動きやすいワンピースに履き慣れたサンダルで、心から夏祭りを楽しみたいと思います。
見た目よりも、大切なのは親子の笑顔でした 。
(ファンファン福岡公式ライター/えリッチ)

